線維筋痛症かもしれません|この病気の薬物療法の今後

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診断

線維筋痛症の診断には、頸部、前胸部、背部などの上半身に加え腰部を含む広範囲な場所に両側性の痛みが3か月以上続いているという病歴が必要です。加えて医師が後頭部や肋骨、膝関節部など18ヵ所の圧痛点をしっかりと押して、11ヵ所以上に痛みがあることや大腿四頭筋などの腱付着部に炎症による筋把握痛があるかを確認します。さらに、それに併せて疲労感の蓄積や睡眠障害、認知障害といった症状や下腹部痛・頭痛の有無なども参考にして、線維筋痛症の診断が決まります。線維筋痛症は関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、胃食道逆流症といった内臓系の病気が合併するため、これらの病気の診断が内科や外科等医療機関での診察や血液検査、画像検査などによっておこなわれます。また精神科や心療内科を受診して、ストレスに関係がある病気やうつ病などの精神疾患が合併していないかを調べることも大切です。

薬剤を用いた治療

線維筋痛症の治療の第一目的は痛みを和らげることです。最初に選ばれる薬は、神経伝達物質の働きを抑えて痛みや睡眠障害を軽くし生活の質を回復させる効果がある抗けいれん薬のプレガバリンやガバペンチンです。プレガバリンは線維筋痛症の保険適用が認められた最初の薬で、めまいや高血糖、脂質代謝異常症などの副作用に注意して使われます。うつ症状があるときには、痛み・睡眠障害や疲労感を減らし生活の質を改善する抗うつ薬セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤デュロキセチンやミルナシプランが使われます。非麻薬鎮痛剤のトラマドールやアセトアミノフェン合剤も痛みを減らし生活の質を改善します。睡眠障害には非ベンゾジアゼピン系睡眠薬のゾルピデムも用いられます。線維筋痛症に合併するうつ病などの精神疾患に対しては、精神科や心療内科での治療が必要です。病気について良く理解し前向きな考え方を学ぶ認知行動療法や自律訓練法などによるリラクセーション療法などがおこなわれることもあります。合併症に対しては、それぞれの病気に対する治療が実施されます。ひとつ言えることとしては、この病気並びに合併症は、自力での治療が困難だということです。症状が現れた際には、すみやかに医療機関へと足を運びましょう。