線維筋痛症かもしれません|この病気の薬物療法の今後

笑顔の女性

全身が痛くなる病気の特徴

診察

定義と危険因子

線維筋痛症は全身の腱や靭帯などの線維組織と筋肉の痛みが3か月以上続き、多くの身体的および精神的な症状を伴うことを特徴とする病気です。全ての年齢で起こりますが、女性に多く家族性に発生することもあります。線維筋痛症は外傷によるものや手術によるダメージ、激しい運動、過労などの身体的ストレス、家族の死などの精神的な要因や女性特有のホルモン変動などによって引き起こされることがあります。また、これらの具体的なダメージだけでなく、寒さや多湿などの気候の変化が誘因となっておこることもあるのです。また関節リウマチや全身性エリテマトーデス、強直性脊椎炎などの自己免疫病や感染症といった持病を持つ人は、線維筋痛症にかかる可能性が高いといわれています。線維筋痛症が起こる仕組みとしては、患者さんの脳で痛みの刺戟に関わる神経伝達物質が多量に産生されるため痛みに対して過敏に反応するという可能性が考えられています。このような機構で痛みが起こる病気としては、偏頭痛や月経困難症などがあります。これらの病気をまとめて中枢性過敏症候群とよぶことがあります。

多彩な症状

線維筋痛症の痛みは、首や肩、胸に加えて背中や腰を含め全身で両側性に起こります。痛みの性質は連続的で鈍いときも焼けるような又は刺すような痛みと表現されることもあります。軽い接触でも敏感に感ずる圧痛があり、筋肉の弱さやけいれんを伴うこともあります。症状は午前中に悪化することが多く、慢性化して長く続きます。全身の筋肉痛に加えて、過敏性腸症候群や偏頭痛、緊張性頭痛といったストレス由来の症状を併せて発症してしまうことがあります。顎関節症・関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの自己免疫病、胃食道逆流症や過活動膀胱や間質性膀胱炎などの身体疾患だけでなく、睡眠障害や不安神経症やうつ病などの精神疾患を合併することがあります。線維筋痛症のその他の症状としては、手と足のしびれや腫れといった感覚に違和感が生じるものや、月経痛、骨盤痛や外陰部痛と言った生理痛のような症状、また光や音・臭い対して過敏に反応してしまうこともあります。視覚障害に加え、目や口の乾燥感や鼻づまりといった症状も現れてくるでしょう。言語障害や耳鳴り、めまいといった脳の病気に近い症状も現れてしまいます。これらの症状によって生活の質が落ち、自宅での生活が困難になったり職場での仕事が継続できなくなることもあります。そのため、怪しい症状が出始めた際には、すみやかに医療機関で診察を受けると良いでしょう。